
森英介議員との会談で描く日本のAI未来図
2024年11月22日、オーズラボ株式会社の織田憲法社長と、東京大学大学院システム創成学の大澤幸生教授は、自由民主党所属の衆議院議員で元法務大臣、前衆議院憲法審査会長を務めた森英介議員を訪問しました。同議員は東北大学工学部出身で川崎重工勤務の経験を経て工学博士を取得され、自民党電源立地及び原子力等調査会の会長も歴任されるなど技術的才知をもって地球規模で社会システムを設計する観点を有しておられ、この会談でも、人工知能(AI)技術の日本および国際社会における未来の応用性と可能性について、社会的規範の観点を盛り込んだ議論が行われました。
会談の中で、大澤教授と織田社長は、これまでの人工知能研究の動向と共同研究およびその社会的意義について説明しました。特に医療分野では、オーズラボが進める医療専用AIの研究開発が注目を集めています。この技術は、社会的リスクの予測や産業界・公共政策への応用に加え、織田製薬株式会社との連携により、同社が有するPPN技術(植物成分の遺伝情報を調制し難病治療につなげる独自技術)と融合。AIによるトポロジカルデータ解析や因果探索アルゴリズムを駆使することで、新規治療経路の発見や難病への有効成分の特定に大きな成果を上げています。これにより、従来は困難とされてきた疾患への実用的な治療食品や医薬開発に道を拓きつつあり、日本発のAI×バイオ技術の新しいモデルケースとして国際的にも注目されています。
また、会談ではデータ連携型の知識生成や隠れた事象の分析、将来の社会的・産業的機会の評価といった取り組みも紹介され、AI技術がもたらす革新の可能性について意見交換を行いました。
森議員は、深く理解され日本の技術革新を支える基盤として、今回見聞した独自性の高い技術は有用であり、この分野でのさらなる発展を期待している由をと述べられ、プロジェクトの成功にエールを表されました。
大澤教授は、「AI技術は単なる技術的な進化にとどまらず、人とのインタラクションを適切に設計すれば、様々な社会課題に対して強力な解決策を提供できます。我々の研究は、社会全体にとって大きなインパクトを与える可能性を秘めています」とコメント。また、AI技術の社会的理解を促進するため、カンファレンスやワークショップを通じた知識共有の重要性を強調しました。
織田社長は、「本日の会談を通じて、我々の技術が日本社会にどのような貢献を果たせるのかを再確認できました。産官学の連携をさらに強化し、データ可視化やカスタマイズ可能なAIソリューションを通じて、顧客や社会とともに進化していきたい」と意欲を示しました。また、オーズラボが進めるトポロジカルデータ解析の融合による次世代モデリング技術や、異なるAI技術を統合する相乗効果を重視した開発についても触れ、さらなる挑戦への期待を高めました。
2025年に設立したオーズラボ株式会社は、AI技術の研究開発にとどまらず、顧客との共創型コンサルティングや社会的価値の向上を目指しています。そして織田製薬株式会社は、長年にわたる健康食品事業とPPN技術を基盤とし、オーズラボの医療専用AIとの連携により、糖尿病・痛風・肝疾患・心血管障害といった慢性疾患に向けた実用的ソリューションを次々と生み出しています。今回の会談内容は、両社が描くAIとバイオ融合による未来像に対するフォーサイトともいえるでしょう。今後のプロジェクトの進展に、国内外からの注目がますます集まることが期待されます。
織田製薬株式会社
総務部